前回の記事では、議事録作成における会議中のメモの取り方までを解説しました。
今回は、いよいよ、議事録を完成させていく段階です。
しっかりと良い議事録を作成し、上司やクライアントから信頼を獲得しましょう。
ここでのポイントはとにかく早く会議参加者に回付することです!
具体的に見ていきましょう
会議終了
会議中に分からなかったことを仕分けて確認する
新入社員やそのプロジェクトに配属されてすぐの会議というのは、専門用語や前提条件、概念等分からないことのオンパレードです。
そんな中でだれが見てもわかる議事録を作成するというのは不可能に近いです。
自分も理解できていないことを説明しなければなりませんからね。
ですので、会議中に聞いていてわからなかったことは、会議終了直後にできるだけつぶしておく必要があります。
一口に「わからないこと」と言っても下記のように分類できます。
- 会議中には意味が分からなかったが、前後の文脈から考えれば分かるもの
- ググればすぐに出てきそうなもの(一般的な用語の意味等)
- ググってもすぐには出てこず、上司や先輩に聞けば分かるもの(あの時言っていた~等の自分が参加していない会議から引用している場合等)
- 上司や先輩に聞いても分からずに、クライアントに聞かなければわからないもの(業界やその企業特有の用語や略語、概念等)
- 発言者のニュアンス、言い回しによって意味合いが変わるもの
会議終了後に「全然何を言っているのか分からなかった・・・」ともやもやする前に「分からないこと」を上記に仕分けしましょう。
そして、少なくとも3と4については、議事録を本格的に書き始める前に早めに聞いて解決しておきます。
ここで注意したいのは「3や4」を「1や2」と勘違いして、いつまでも考え込んだり、調べ続けたりすることです!
これを防ぐためにも、考える時間や調べる時間をあらかじめ区切っておきましょう。目安は5分~10分です。それ以上は時間の無駄ですので、一刻も早く上司やクライアントに確認しましょう!
ちなみに5については、議事録完成後、会議参加者に回付する際に確認すれば大丈夫です。
もし、これを行っても会議の内容が全く分からなければ、一度全体の流れを上司に確認しましょう。
重要テーマやポイント、To Doを先に書こう
議事録はあとで「言った言わない」をなくす、記録を目的に書きますが、同時に、次に向けてのアクションを全員で再確認するために書く意味合いも強いです。
ですので、話し合われた内容を一から書いていくのではなく、重要なポイントやTo doを先にサクサクと書きましょう。
なぜその結論に至ったのか、つまり議論の経緯については後回しです。
特にTo Do を記載する際に気を付けることは
誰が、いつまでに、何を行うのか
を意識して書くことです。
往々にしていつまでにが抜けることがありますが、少なくとも誰がと(主語)何を行うのか(述語)はしっかりと確認しておきましょう。
上司やクライアントから「とりあえず決まったことだけ先に送っといて~」と言われることがあります。上記を意識して議事録を書いていけば、「重要な点とTo Doだけ記載しています」といったように対応できます。
これを「すみません、まだ一つ目の重要ポイントを完璧に仕上げておりませんので」等と言ったものならば、使えないやつ・要領が悪いやつの評価がついてしまうかも。。
自己レビューを行おう
一通り議論の経緯や結論を記載した後は、上司にレビューしてもらう、前に自己レビューを行います。自己レビューは下記のような手順で行います。
- 内容を理解せずに書いている箇所はないか?
⇒もしあれば、事前に上司やクライアントに確認しましょう。自分で時間を区切って調べたり考えても分からないことを聞くことは恥ずべきことではありません。本当にだめなのは分からないことを分からないままにしておくことです。
たかが議事録、されど議事録。たとえその場では上司やクライアントの目をすり抜けてしまったとしても、重要な決断の際、誤った議事録のせいで、クライアントに誤った判断をさせてしまう可能性もゼロではありません。 - 文章が怪しい箇所はないか?
⇒コツとしては、小声でも良いので、声に出して自分の文章を読んでみることです。途中でつっかかったり、理解できない場合は主語と述語が遠かったり、極端に文章が長い等、文章としての出来が悪い可能性があります。時間の許す限り直しましょう。 - ケアレスミスはしていないか?
⇒具体的には、会議参加者や発言者の名前・役職に間違いがないか、てにをは、句読点レベルの日本語間違いを起こしていないか等です。
細かいところですが、納品物としての信頼性に関わります。ワードの校正ツールを使って限りなくケアレスミスをゼロにしましょう。
ちなみに、会議終了後から自己レビューまでは、会議時間と同じ時間で完了できるようになりましょう。(私もなかなか出来ませんが笑 これくらいで仕上げられるようになれば議事録は得意と言ってよいでしょう。)
配布
完成させた議事録を、できるだけ早く会議参加者に配布します。
出来れば、会議後24時間以内には配布しましょう。
その際、会議参加者以外にも情報共有のために配布する場合があります。事前に確認しておきましょう。
配布の文面には、「どの会議か」「内容を確認してもらいたい旨」「ニュアンス等の修正があれば指摘してほしい旨」「回答期日」等を記載します。
期日までに修正の指示があればすぐに対応し、修正版を再送します。
ここまでで、一旦終了です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
議事録は、クオリティの高いものを作成しようとすれば、非常に手間がかかり、それなりのスキルを要求されます。
しかし、若手社会人やコンサル見習いにとっては、それだけ自分の文章力や要領の良さ、仕事・プロジェクトへの理解度をアピールできる良いチャンスとなります!
本記事を参考に、積極的に議事録に取り組み、スキルや評価をどんどんあげましょう!
コメント